談合坂

マジックで書かれたそれは、すぐにヒッチハイクだとわかった。
ただ、立っている場所があまり良くない。
逆なのだ。
こっちから入る人、あまりいないぞ。
そこで、その青年に教えることに。
俺「あのファミマのとこでやった方が可能性あると思いますよ?」
青年「本当ですか?やっぱりあっちかー」
俺「ちょうど向こう行くんで、よかったらどうです?一緒に」
青年「ありがとうございます!」
そして話を。

青年が大学2年生という事、これから長野まで行ってみるという事、初のヒッチハイクな訳ではないという事、俺のヒッチハイク話、などを話していたら、逆サイドの高速入り口前のスペースまできた。
感じのいい青年だった。
彼ならきっと大丈夫だろう。
長い戦いかもしれない、と、先程買った缶コーヒーを青年にあげる
青年「いいんですか?」
「これも出逢いだよ」と俺。
俺「じゃあ、いってらっしゃい」とカッコつけて別れる。
ちゃんと長野までたどり着けるといいね。
気をつけて、いってらっしゃい。

 

今日の一曲…

さすらい/奥田民生